以前noteでも書いたのですが、「やらない後悔より、やった後悔」。
今回はその思いを体現すべく(?)、相模湖にある「マッスルモンスター2」に挑戦してきました!
いつもの副業、在宅ワークとはほとんど関係のないことだけど、書き留めておきたくなったのでこのブログに記事として載せることに。
結論、在宅ワークでほとんど動くことのない運動オンチ&高所恐怖症の私でもとっても楽しめました~。(恐怖も一緒くたにして楽しんだ、という感じ!)
序:ついに息子が「いい加減に、マッスルモンスター連れてって」と言い出した

・・・!!

ええええ・・・!!!

小学生の息子に前から「連れて行ってくれ」とせがまれていた、相模原にある日本一怖い(?)アスレチック、「マッスルモンスター2」。
命綱をつけて高所にある数々のアスレチックを攻略していくというもので、テレビのタレントが挑戦していたりYoutuberが動画にしていたりと、何度か目にはしたことはあった。
高所恐怖症の私はこれまでのらりくらりと息子をかわしていたものの、いよいよ断る理由もなくなり、行かざるを得なくなったのだった。
そして先日、家族3人でそのマッスルモンスターのある「さがみ湖MORIMORI」というレジャー施設へ。
都内から約1時間。
快晴の土曜日だったが渋滞もなく、中央道から見える景色に緑が多くなってきてその先に山が見えてきたと思ったら、あっという間に目的地に到着していた。
都内ではほとんどが散り始めているものの、相模湖周辺の桜はちょうど満開といった感じ。
今日来れて良かったのかもなあ~、なんて考えながらふと山頂に目をやると…
「おお…あれが、マ、マッスルモンスター!」
⇒ マッスルモンスターのある、さがみ湖MORIMORIはこちら。

その全貌がいきなり目に入ってしまった…。
組まれた鉄骨が山肌にせり出している。
目を凝らして見てみると、・・・・「いるいる!…人だ!」
果敢に挑戦している人間がアリンコのように小さく見える。
これから、あの場所に行かなければならないのか…
でもまだこの時は、なんとか言い訳をつけて私は「見学部隊兼カメラマン」として、マッスルは辞退できると思っていた。
しかしいざマッスルに到着すると、息子が目を輝かせて、
「ママもいくよね?難しいのはやらなくていいから!」
と腕を引っ張るではないか。
そんな期待感あふれるキラキラした眼差しの息子を見た瞬間、私は
「よーし、ママもやるぞぅ!」
というコトバを即座に発していたのだった。

序Ⅱ:もう引き返せない。命綱装着し、いざマッスルモンスターへ
参加をする前に、「同意書」にサインさせられる。
同意書なんてあるんや…。
ペンを持つ手が一瞬止まり、(今なら引き返せるかなあ…)などと考える。
⇒参考までに、同意書はこちら
ロッカーに荷物や貴重品を入れて待つこと5分。もちろん危険なので、スマホも持っていくことはできない。
補足
スマホは持っていけませんが、マッスルモンスターには各所に撮影用のカメラが備え付けられており、配布される「撮影カード」をかざして写真を撮ることが可能。
撮影した写真はデータで持ち帰ったり印刷したりできるよ!(有料)
一人ずつ命綱を手渡され、説明と共に装着タイムが始まった。
両足を通すタイプの、しっかりとした重さのある命綱(ハーネス)だ。こんなの、テレビでしか見たことないよ。
命綱の先にはしっかりとしたワイヤーらしきものが入った輪っか?のようなものがついていて、その先に2つの金具(フック)がある。
このフックを、要所要所のワイヤーに引っ掛けて安全を確保しながら進んでいくシステムだ。
両方のフックを一度に外すことはできない仕組みになっていて、常にどちらか一方がワイヤーに繋がれている状態になる。
よって、操作を誤って落ちるということは絶対にない、ということらしい。
こんなに本格的で頑丈な命綱を着けなければらならないほどのアスレチックなのか…と、余計に恐怖が増してくる。
案内役のお兄さんに、強めに命綱のベルトを締めてもらう。
「きつくないですか?」の問いかけに、「はい…」と答えつつ
(なんならもっときつく縛ってほしい)とも思っていた。←ちなみに、私はM気質、という訳ではない。
いやが応にも緊張感が高まる。
対して息子は、ワクワクが止まらない様子。
息子「この前、YouTubeで観たやつだ~♪」
…そうだ。今回は自分の心配というよりも、息子が心配なのだ。
背の高さこそ私に追いついたものの、まだひょろひょろ体型でマッスルなんてどこにも見当たらない息子に、このマッスルモンスターが攻略できるのか?
途中で宙ぶらりんになったら?
命綱に不具合が生じ、断崖絶壁に息子が落ちたら…!!?
そして隣を見ると、私と同じく中年である夫が命綱を着けられて頼りなさげに突っ立っている。

・・・・。
そういや、この人、大丈夫なのか?
いざというとき、息子を助けることはできるのか?
・・・・あああああ!
色々考えだすとパニックになるので、一旦深呼吸をして気持ちを落ち着ける。
破:いよいよマッスルモンスターへ足を踏み入れる
そしていよいよスタート。
終わりの合図があるまで1時間ほど楽しめるということで、これが長いのか短いのかは分からないが、とにかくもう前に進むしかない。
息子はフックの使い方もすんなりとマスターし、先へ先へと進んでいく。
対して私はフックのかけ替えにもいちいち手間取っていた。
なんとかフックの付け替えもできるようになったと思ったら、今度は腕が痛い。
自分の頭上数十センチ上にあるワイヤーにフックを掛けながら進んでいくため、長時間腕を上に上げていなければならないのだ。
(私は背が低い)

腕を上に上げる——。ただそれだけの動きですらこんなにツライだなんて、なっさけない…。
アスレチック云々の前に、ただの一本道を前に進むだけの段階ですでに疲労感パンパンの私だった。
まずは最初の第一階層へ。第一階層と言っても、高さは3メートル以上。
階層を上がるごとに難易度が高くなっていくらしい。
ブルース・リーの映画「死亡遊戯」と同じシステムか、とチラッと思う。
ということは、最上階にはラスボス級のアスレチックがあるに違いない。

※「死亡遊戯」は、ブルース・リーがアスレチックを踏破する映画ではありません
さて、1階層目はまだまだ難易度の低いものが多く、こんな私でも3つほどのアスレチックを踏破することができた。
息子はココでは物足りない様子…
もう次の階層に上がろうとして「おーい、ママー、早くー」と手招きしている。
そんな私はまだフックの付け替えにも手こずっている不器用おばさん。
フックの付け替えでモタモタしていると、後ろから来た人が詰まってしまう。
「す、すみません…!!」…焦れば焦るほど、うまくいかねぇ!!
フック付け替えのコツ
マッスルモンスターのフックの掛け方には多少のコツがあるものの、ベストな「角度」が分かればすんなりとできるようになります。
フックはワイヤーのどこにでも掛けられる訳ではなく、プラスチックのピンのような物が付いているポイントでしかできません。
プラスチックのピンに対するフックの「角度」をマスターすれば、あとはカチャカチャと楽にできるようになります!
スタッフの方が丁寧に教えてくれますので、最初は「角度」に注目して練習してみてください^^
もう私を置いて、先に行っておくれ…と思うが、なんとか息子の後を追って2階層へ。
2階層は一気に景色が変わる。ぐっと視界が高くなり、1階層目ではすぐ下にネットが張られていたのに、2階層目にはもうそれもない。
マッスルモンスター自体はビル5階ほどの高さなのだが、それ自体が山頂近くの山肌にせり出すように作られているので、ある場所から下を見ると数十メートル以上の断崖絶壁なのだ。
この階でもひとつかふたつほどチャレンジしたものの、あとは息子の勇敢な姿を遠くから薄目で眺めるのみだった。
(なぜ薄目で見ているのかというと、はっきり見てしまうと恐ろしいからだ)
急:いよいよマッスルモンスターの最上階に挑む
そしてついに最上階…3階層目へ・・。
た、、高い!
ただでさえ高い山頂に、せり出したように作られた高さ20メートル超のマッスルモンスター2。
その最上階のアスレチックはは、さらに過激さを増していた。
- 幼児が乗って遊ぶような小さな車がワイヤーの上に設置されていて、それにまたがって向こう側に渡るもの。
(渡った先に広がるのは断崖の景色) - 公園にあるような木製のイスとテーブルがワイヤーで空中に吊られているもの。
- 宙に浮いた(ように見える)木製ボート。
- 木の細い棒の上を自転車に乗って渡るもの。
- 己の腕の力のみで、「うんてい」を渡っていくもの(手を離した途端、命綱で宙ぶらりん→救助要請)
…etc
そもそも3階層は高所であること自体が恐ろしく、高所の苦手な私はそこに立っているだけでスワっ…とする恐怖を感じた。
しかも、1階層上がっただけなのに、風がびゅうびゅうと強くなっている。
無論、最上階では私は何一つとして攻略することができなかった。
高すぎることが怖くて絶景を楽しむこともできず、床に目の焦点を当てて遠くの景色をぼやかす、というテクニックを駆使していた。
要所要所にフックを掛けて休憩できるポイントがあるので、迷える小鳥のようにその止まり木を移動するのみであった…。
補足
私はかなり高所が苦手なのでビビって何もできませんでしたが、普通にチャレンジしてクリアしている同年代の方もいらっしゃいました。
息子はさすがに腕の力のみで渡っていくようなものはできなかったけれど、最上階でもたくさんのアスレチックに挑戦し、踏破していた。
でも、本当に見ていられなかった・・!(息子の勇姿を見たい気持ちはあるのだけど)
あのハーネスが切れてしまったら、息子は確実に命を落としてしまう…
そんなことをどうしても考えてしまうので、恐ろしくて恐ろしくて、直視することができなかったのだ。
若いころはそんなことは考えなかったのに、歳を取るとあらぬことまで余計な心配をしてしまうのは何故なのだろう。
ゆうちゃみ似の女子とのシンパシー
止まり木をただただ移動するだけの心身共に疲弊した私は、ある休憩地点にハーネスのフックをかけ、ベンチに腰を下ろした。
(ワイヤーにフックをかけたまま、ベンチに座れるところがあるのだ)
(ああ、もう早く降りたい)
そんなことを考えていると、20代前半と思われる女の子が私の隣にそっと座った。

彼女は静かに腰を掛けた後、アスレチックにチャレンジする人たちを肩をすくめながら眺め、そのまま視線を私のほうにちらっと向けた。
(何?この感覚)
これはなんとも不思議な感覚だったのだが・・・
その女の子が隣に腰を下ろした瞬間に、私は一体感のような、シンパシーみたいなものを感じたのだった。
それは、ふわっとした空気感としてしっかりと私に伝わってきた。
私はコミュ障でHSP気質だからなのか、人の表情や仕草をとても注意深く見てしまうし、場の空気も敏感に感じ取ってしまう。
タレントのゆうちゃみさんに似たとっても可愛らしい女子だったが、あの時感じたシンパシーは、お互いの思いが同じ周波数で一致し、空気を伝ってつながったものだったのだろうか。
それはその子も同じように感じていたようで、私たちは顔を見合わせた瞬間に「怖いよね~」と会話をし始めたのだった。
共感力とは本当に不思議なものだ。
人間、特に女性には古来から高い「共感力」というものが備わっているらしい。
共感することで、脳が即座に安心感を得るらしいのだ。
一瞬でも共感しあえた人と会話できたことで、私の心はすーっと落ち着きを取り戻し、息子の果敢な姿をしっかり直視できた。
ありがとう、ゆうちゃみ似の女子!

ちなみに、ゆうちゃみはイケメン彼氏とのデートだった様子。
彼氏は彼女に見せつけるかのように張り切ってアスレチックにチャレンジしていたし、あらゆる難関を踏破していた。
ここから傍観しているイチおばちゃんにとっては張り切りすぎ、のようにも見えたが、そんな男の子も実にかわいらしい。
張り切る彼氏を、頬をおさえながら見守るゆうちゃみであった。可愛い~☆
あの鐘を鳴らすの~?
いよいよマッスルモンスターもクライマックス。
最上階では私は息子をただただ見守るしかなかったが、息子は最後に
「あの鐘を鳴らしてくる」・・・と。
息子の指さす方向を見ると、空中に長く突き出した棒の先に、小さな鐘が一つぶら下がっている。

(写真取れなかったので、手書き画像で失礼します)
その下はまさに断崖、足を踏み外せば、山肌まで数十メートルはあるであろう空間にハーネスひとつでぶら下がることになる。
恐ろしい!…できればやめてほしい。
ゆうちゃみ効果で正気を取り戻していた私もさすがに怖くなって「やめてーー」と遠くから叫んだが、息子の意志は変わらず。
夫も「あの鉄骨の棒はしっかりしていそうだし、大丈夫だよ」と、説得力のない返答をするのみ。
恐ろしすぎる・・・!
そんな母の思いをよそに、息子は見事に鐘を鳴らして戻ってきた。
無意識に私の頭の中にくり返し流れる、和田アキ子の「あの鐘を鳴らすのはあなた」。
ひと仕事終えた息子の顔はいっそう凛々しくなっており、それを見て私もとにかく安堵。
ちょうど時間も来たので、いっしょに階下へと降りて行った。
(あー!やっと下界に降りられる!!)
マッスルモンスター、やってよかった
高所が苦手な私には非常に恐ろしい体験だったが、挑戦して良かったと思っている。
息子の勇敢な姿も近くで見られたし、緊張感の中で見知らぬ女子と心が通じ合った瞬間はとても楽しい感覚だったし。
最初は上手くできなかったフックの付け替えもすぐにスラスラできるようになって、それ自体をカチャカチャと楽しんでいたようなところもあったし。(アスレチックがあんまりできなかったから、フックの付け替えだけが無駄に上達した)
さすがの絶景には、高所が苦手なことも一瞬忘れて見入ってしまうことも。
やっぱりなんでも、「やってみる」っていうのが一番だなと思った。
それに、やろうかどうしようか悩んでいる場合、やったほうが大体良い結果になる。
こんな歳だけど、若い人たちに混ざってドキドキのマッスルモンスターが経験できたのは息子のおかげ。
マッスルモンスターから見る相模湖も素晴らしかったし、夜はリフトからきらっきらのイルミネーションも見られて、親子ともども大満足の一日でした。
最後に。
マッスルモンスターより、実は山頂にある観覧車のほうがもっともっと怖かった…

おしまい。